耐震補強と言うと莫大な費用がかかると思われるかと思います。
それは外壁を撤去したり、床・天井を撤去したりして最後に復旧まで行うからです。そこまでしなくても壁倍率があがる方法があります。
上の写真を見て下さい。
色が焼けているものが今まであった構造体。
柱は桧の120×120角、筋交いは桧の90×30、柱間は荒壁でビシビシに仕上げられています。
もともと日本の構造体は筋交いというものがなく、土台と柱と梁の間に竹小舞をかいてそこに土を塗り、一枚の屈強な面にしてゆったり揺れるようにつくられているのです。
古い建物は筋交いないよ。
縦と横と壁の面で揺れを優しく吸収する。
すごいことです。
しかし条件があります。
土壁がしっかりと塗られていること。
酷いものはバサバサです。
触ると土が落ちるほどに酷いものがある。
ちゃんと塗れば面材を貼ったかのような強さが出ます。
蔵は皆そうですよー。
今回は床の上と天井の下、そして真ん中に桧材を入れてここに面材を貼りました。
これで壁倍率アップ。
簡易ですが、効果は出ますよー。
なので天井と床は元のまま。
外壁も触らず。
この手法気に入ってます。