昔の職人はおしゃれな人が多く、デザイン性の優れたものを結構やっているんですね。
作り方を知っているのでデザインができるんです。
また素材のことをよく知っているのでデザインができるんです。
机上の空論じゃないので、そこがまたまた魅力的なところです。
この建具おしゃれじゃないですか?
杉の中杢(なかもく、といいます)の鏡板をしつらえて、その下に整列した丸いえぐりをした材を真横に走らせる。正直これは初めて見ました。おしゃれです。ものすごく手間もかかっている。今この建具をオーダーしたら100,000以上は間違いなくします。
でもやれる職人がいないかもしれない。
最近の職人のレベルは私が修行した頃と比べると相当下がっていると思うので、経験も足らないし、扱い方の技術も知らない、道具も揃っていない、それでも職人って言われることが何か残念な気持ちがしています。
はっきりって技量が足らない職人さんはものすごくいます。
私より− 10年位の人までがまだやれる人がいる世代じゃないかなと思います。
修行の仕方が全然違いますもの。このような素敵なデザインを見るたびに、これをやった職人さんはどんな人なんだろうとワクワクしますが、今これを実現しようとしたら特別な職人しかできなくなっていると言う現実がちょっと残念です。
モデルのリニューアルを行います。そこで新旧ミックスしたデザインでお見せ出来るようしていきたいなと思います。温故知新の考えで!