石は風雨にさらされて摩耗し、削られていきますが、大昔から朽ちてなくならない鉱物です。
城郭の石垣がいまだに現存していることはその証明ですね。
その石を屋根に使いました。
屋根材は何がいい?とよくお客様からご質問をいただきますが、日本の伝統的な屋根材なら陶器瓦。
築100年のお住まいをリノベーションしましたが、屋根は当時のまま。陶器瓦は瓦自身に水が浸透しないかぎり相当な長持ちをします。
今は様々な種類があるので、デザイン性にも困りませんが、人間が人工的に作り出したものなので、いつかは朽ちます。
シャープなラインを出したいお客様にはガルバリウム鋼板というものがあります。アルミと鉄の合金でできた板
で、厚みは0.35ミリ。町中で見かける錆びたトタンというものはご存知かと思いますが、トタンは鉄に着色亜鉛
メッキをしたものです。これでも表面は錆びても半世紀以上も現役で風雨から建物を守っている実例は数あま
たあります。その上の性能を行くガリバリウム鋼板はトタン以上の耐久性を備えていることになります。
屋根が細くシャープかつ軽やかになり、重量も軽いので地震の時は陶器瓦より優位ですね。
私たちが標準としている石屋根。無添加住宅オリジナルのクール―フと言います。
クールーフは天然石である粘板岩を使用しています。
粘板岩とは、数億年にわたり泥質堆積岩が圧密された地層の地下深くで、地殻変動によってもたらされた高温・高圧によって生じた岩石です。
この岩石は板状に加工しやすく、建築材料として古くからヨーロッパなどで屋根材として利用されてきました。
数百年もの風雨に耐えて、現在にその美しさを保っているヨーロッパの街並には、欠かすことのできないものとなっています。
クールーフはこの石を独自の工法で葺く石の屋根です。クール―フの魅力は、
①屋根部の熱を自然の風力で自然換気することで、従来の屋根以上の涼しさを実現しています。
②石だけど瓦より軽い。
広い面積の石を、独自の引っ掛け工法で葺くので、重ねしろが少なく、現在普及している平瓦に比べ、約30%も軽く葺くことができます。そのため屋根が重くならないので、地震時の揺れ等に対しても、構造躯体に負担がかかりません。
お勧めいたします(^^)