世間では耐震等級3の長期優良住宅仕様だから大丈夫ですとよく耳にしますが、
長期優良住宅がどうして倒壊しているのか?これは硬さに原因があります。
木造住宅は古(いにしえ)から揺れて持つのが基本です。法隆寺五重塔が揺れる動画を見てください。
制振装置と似たような原理を持っています。揺れても力を逃がす工夫がしてあり、大きく傾いても元に戻ります。
最近の木造住宅は耐震パネルというものが盛んで、外壁部分に合板、耐震パネルを張ったものが多くありますが、これは建物が動かないよう固定しています。
もし五重塔が動かないよう固定されていたら、揺れて戻る作用がきかず、倒れるまで我慢することになります。
一定の地震力までは我慢しますが、動画のようにある瞬間一気に倒れてしまいます。耐震等級が最高だからいいとは言えないことを理解してください。
もう一つの指標、直下率。これが大切。耐震等級と直下率を合わせて強い建物と言えます。
直下率60%も五重塔で検証しましょう。
五重塔の断面を見ると、芯柱、その周りに柱は上から下まで同じところにあります。
直下率100%です。もし、どこかの柱がずれていたらどうでしょうか。地震の力が下にうまく伝わらずバランスを崩します。
直下率とは・・・(画像はウエブから失敬しています)
また五層の屋根のどれかが一部大きくせり出したり、へこんだりしていたらどうでしょうか?
ここに重たい瓦が載っています。荷重のバランスが悪くなるので、重たい方向に変形します。
そうなると重たい方向に倒れます。すべてが等しく同じにできてるので重心が真ん中からずれません。
直下率60%以上とは重心の位置のバランスがいいことになります。
住宅で100%にはまずなりません。60%も至難の業。60%以上は重心が偏らないのです。
重心の位置が良くて、制振装置で地震力を吸収する。
揺れが穏やかになります。耐震等級はパネルを張ればすぐに最高レベルに到達しますが、直下率60%以上は設計士の力量が試される。
バランス重視の設計ということです。お客様の間取りのご要望との摺合せがとても難しい。
難しいのでお客様任せにせず、我々が構造から決めて耐震等級最大と直下率60%以上を実現したのが1/19、20に発売スタートのエコラボという商品です。
古の日本の建物の多くは直下率が高いので、現存している事実があります。
古の建物に耐震等級はありません。
私たちは直下率を順守し、さらに制振装置で地震の力を分散させる。倒壊する確率は0に近いと想定してお客様にご提案しています。