漆喰をデザインする楽しさは色々とありますが、まずは漆喰と他の素材の組み合わせ。先日ある方のお住まいに伺いましたが、こんなデザインですよ。
壁は漆喰。
建具はアンティークの材料を使って加工したもの。
この古くなった材料をしっかりとミックスさせることによって、すごく深みのあるシックな空間を演出。
そして建具がおさまっている壁の形がちょっと違うでしょ?
円弧になっていて直角に前に出すのではなく斜めに広がっている。これでぐいっと広さが演出できる。
下の写真は玄関。
建具は先程のものと同じですが、建具の上に化粧のアンティーク材が横たわっています。
これ1つつけるだけで凹凸ができるので、深みを感じることができます。
また建具の横には柱のように漆喰が塗ってあります。
この漆喰によって玄関ドアが引き締まって見える。
これだけのことでずいぶんと雰囲気が変わるんです。
写真がぼけてしまってますが、漆喰の壁に床はテラコッタタイル。
テラコッタタイルとは素焼きのタイルのことをいいます。素焼きのタイルの魅力は色が全て違うところ。
焼き加減によって風合いが全く違う。
これぞ漆喰が非常にミックスしているですね。
1番面積が多い壁の漆喰ですが、漆喰が前面に出るのではなく、パーツパーツが主張していて非常に落ち着いた居心地の良い空間です。
建デザインと言うと奇抜なことをすぐやりたがるのがこの業界ですが、素材の組み合わせ1つ、色の合わせ方1つ、1つの部材の使い方1つで全くデザインが変わる。
奇抜なことよりも王道を守りながらシンプルにこのデザインをやっていきたいなと改めて教えていただいた時間になりました。
新商品の開発を急ぎますよー。