築年数不明。でも重厚な昔の日本の家。
腰付吹き寄せガラス障子にはまっている摺ガラスは多度山のイメージだろうね。
これが多度山。似ているよね。
こういう細工をする建具屋が粋だがね~!
この建具も幾何学模様で格子を編んでいる。
天井は踏み天井。地松の板が素晴らしい色合いになっている。
床柱と床框の仕口。当時の大工はうまい。隙間なし。床柱は面皮柱と言って一部垂直に削っている。
昔はこれが定番だった。
障子の敷居は本栂材。栂が固い材で擦り減らないことから、昔はよくつかわれていたよ。
栂専門の木挽き業者がいたぐらいだからね。今は壊滅。栂を知らない大工もいるのは嘆かわしい。
玄関引き違い戸はガラス障子。欄間はデザインガラスはめ込み。
軒の出は野地板化粧表し。劣化無し。木は濡れても乾けば傷まない。これは木の原則です。
梁を柱に差し込み、ホゾを貫通させ楔で緊結している。
これこそ日本の家屋です。木組みというもの。簡単には抜けないし、地震でも木組みがゆったりと揺れるので強いんだよ。
13尺建ちと言われる日本の家。
13尺とは4メートルの柱を使って建てた2階建ての家のことを言います。
だから2階が斜め天井になっている。
屋根の棟瓦も垂れ下がったりせずにビシッと真っすぐ水平。
構造がそれだけ丈夫ということ。
いいものを見せてもらいました。
新しい持ち主さんと良いご縁がありますように。
多度大社のすぐ近く。セカンドハウスにもってこいかな?