うえやま建設 植山ノブオが建築や日々の出逢いを語ります

売却希望中古戸建物件

お客様から売却依頼を受けお預かりしている平針南のお住まい。
とても素晴らしい建物です。

以下リンク貼ったので見て下さいね。

アットホーム

私は室内の写真はほとんど撮らないです(笑)それはスタッフに任せて・・・

大切なのは見えない所です。屋根裏の寄棟部分のチェック。

母屋と隅木、配付け垂木の接点見て下さい。隙間なくビシッ!
この大工うまいよ。
材は当時多かった米松という樹種。
曲げに対して粘り強い樹種。

丸太の梁が入ってますが、これもちゃんと樹皮を剥いています。

丸太の樹皮を剥かないとどうなるか?
樹皮の裏に虫がいたりするので、あとから虫が沸くのです。
丸太は基本未乾燥。ということは虫も元気で生きているわけで、樹皮を剥くことで虫は生きられなくなるから必ず樹皮を剥かないとなりません。
私が大工の小僧時代、一日5本、松丸太の樹皮を剥いたことがありますが、腕が上がらなくなるよ。
メッチャつらい。
この建物の建築時期を考えると手剥きだと思う。今は皮剥き機があるからあっという間だけど、当時は手だものな―。大変だった。

床下も理路整然とした装い。

断熱材が垂れ下がらないよう押さえが何枚も入れてある。
こういう施工、あまりしないよ。丁寧。
根がらみ貫も施工してある。

このように大工がまともなら築40年経ても変わらぬ品質が保てるということ。
材と大工の質で変わる。

だから大工はちゃんとした職人じゃないとダメなのです。
この大工さんと会いたいぐらいですわ。
おそらく「あの家は俺が建てた」と自慢していただろうな。
それがプロの職人のプライドです。
建物を見て、当時の職人に思いを馳せる。ちょっぴり幸せな気持ちに。
良い建物なので、購入される方をお待ちしています。

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