先日拝見したお住まい、大工の仕事が見事。
とにかく丁寧に仕上げている仕事ぶりは昔の大工さんならではの仕事。
和室は正統派の座敷。書院造。
床の間の天井は網代天井。回り縁は米杉かな?
落とし掛けは杉浮作り。
長押は桧柾の無垢。これ高いんだよ!!出隅はピッタリ引っ付いて見事。無目は孟宗竹。
これを見た時は感動した。押し入れの無目を上から見たところ。
釘を打ち込むための掘り込みは昔よくやりましたわ。懐かしい。これをやる大工は相当腕利きだよ。
仕事を知っているからこうやるのです。ダメ大工だとこんなひと手間はやりません。
天井裏は断熱も基本通り。野垂木も太い。おまけに屋根下地は無垢の野地板。長持ちするぞー、この家は。
太い丸太は地松。末口一尺はあるね。
床も理路整然。床つか、大引き、根絡み貫、そして断熱の垂れ下がりを防ぐために根太間に幅広板を入れている。
手間を本当に欠けている家で当時の大工のプライドが見えるようです。
こんな家は残さないといけません。
残して現代の暮らしにマッチするようリノベーションがいい。
施工した大工もそうしてくれれば嬉しいはず。
親方について私が初めて現場に入った中川区の家もまさにこんな風でした。
今もあるよ。
いい家はひと手間かけること。
それなりの予算もいる。
そういうものですよ。
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