大きなお住まいなので基礎に結構時間がかかります。
一部深基礎があったりしているため、それも時間がかかっているかな。
配筋して型枠を組むと水道とガスのスリーブ管の施工があります。
これは大切な一つの作業。
大昔は後から穴を開けたりしていたよ。後からだから鉄筋も切ってしまったりは普通にあった。
今はそんなことをしている人は誰もいないと思うけどさ。
鉄筋に吊り下げられている黄色の部品は基礎天端高さを示します。
黄色の羽根部分が基礎天端を揃える高さ。
ベース配筋と外周立上り鉄筋との定着長さも良好。定着長さとは鉄筋の継手長さです。
雨が降ると鉄筋が錆びるからダメという方がいますが、違うよ。
鉄筋を生コンクリートの中に入れるとコンクリートの水分で錆はすぐに発生する。
でもその錆は次々と浸食して膨らまないのは、酸性の鉄をアルカリ性のコンクリートで包んでいるからです。
酸性のものをアルカリ性に入れると錆びません。
鉄筋はできた瞬間に空気中の水分と接触して錆が発生します。
新品の鉄筋もすでに錆びているわけです。
錆びないように表面に何かを塗ればいいのでは?という人もいますが、鉄筋に塗布したらコンクリートとの密着が悪くなり本末転倒だよ。
コンクリートの中に鉄筋があるとなかなか分離できません。鉄筋に錆止めなどの油を塗ったらすぐに剥離する。
ちゃんと理に適った方法が今の方法です。
鉄筋はすでに錆びている。錆びているがアルカリ性で包むから錆は増殖しない。
それで何十年と維持できる。シンプルです。
ただコンクリートは1年で1ミリ中性化すると言われています。
かぶり厚さ60㎜ということは、60年後に鉄筋部分まで中性化する→中性化したコンクリート鉄筋が接触すると錆が増殖しだす。すなわち耐用年数60年と計算されるのです。