ウッドデッキを解体して土間だけにしましたが、予想通りこのウッドデッキには白蟻の食害があり。
これが元の形。
怪しいところはここ。
白いラインが引いてある木材です。
土間と床束と大引きをボルトで緊結し、固定。
床束は土間コンクリートに密着しており、ここの表面に腐れを発見。
解体してよーく見てみると・・・
コンクリートに密着していた部分はこんなに激しく腐朽。
それ以外の部分は表面に傷みもなし。シロアリは表面に出てこないから、傷んでいるようには見えないんだよね。
切り口を見ると・・・
ボルトの貫通穴が見えます。
白蟻に食べられるとこんな風になるんです。
木材は春目と秋目があり(最近は夏目と冬目っていうそうですね、いつから変わったんだ?)ます。
ラインになっている部分は冬目と言って秋から冬にかけて育った部分。
ラインとラインの間は春目と言って春から夏に育った部分。
白蟻は冬目は食べないのです。春目ばかりを食い荒らします。
おそらく冬目は硬いからでしょうね。
食害にあった切り口がギザギザになっていますが、残っているのは冬目のところ。
春目をずっと駆け上って食べていきます。
そして表面には出てきません。日光が当たると白蟻自身の水分が奪われ生きていけないからです。
反対側の切り口を見ると・・・
穴を駆け上がってきた白蟻が違う所に穴を開けて巣くっています。
このように表面には出ず、内部で穴をたくさんあけて食べていくのです。
原因はコンクリートの上に直接木を置いたこと。
少し浮かせてやればこんな風にはなりません。
昔の家は石の上に柱を建てて作っていましたが、この写真はつないであるでしょ?
石との接点が弱点なのです。先ほどのコンクリートの上に置いた木材と同じ状況。
但し、コンクリート石の吸水率が全く違います。石だから劣化が遅いのです。
腐っても柱を継ぐ技術が日本にはありました。だからこのように再び活用されているのです。
こういう技術を持つ大工さんは激減しました。
集成材や張り合わせの木材ばかり使っていては、こういう技術は生まれるはずがないもの。
技術の高い木造建築に心を砕く工務店はまだいます。私たちも然り。
本当のことを知っている本物の木造住宅を建てている工務店をぜひ応援してください。
大工さんが待っています★