築年数が60年を超えるようなお住まいには土管が排水管としてよく使われています。
私が大工を始めた昭和50年代初頭はすでに塩ビ管。
リフォームすると、土管が出てきたものですが・・・外構工事で出てきました。
土管のU字溝。この色を見てピンとくる方は凄い。常滑焼。
このまま地中に埋設しておいても異物ではないので問題はありませんが・・・
土を掘ると古い瓦が地面の下に一杯捨てられていたことは当たり前にありました。
瓦を砕いて転圧をかけると砕石並みに締まって地盤強固になるんだよ。その上に新しい家が建っていたことしばしば経験したよ。
土管の弱点はロングなものができないこと。短い寸法のものを繋ぎ合わせていくので、継手にモノが挟まるとそこから詰まったりしてしまうことが欠点。
さて外構の進捗。
レンガ積の基礎。
小端立て仕上げ。これ結構手間がかかって大変だよ。
新しい排水桝設置。
土間コン打設のために土の鋤取り。
土仕事は本当に大変。
重いし、体力も相当使う。大工なのに床下に山砂を入れたことは昔はよくやりました。
トラックから山砂を一輪車に入れて延々と現場まで運ぶ。おかげで一輪車を押す難しさも身体で覚えたものです。
これをやっている時には「大工で良かった~」と思う私。普段は「大工なんて何でもやらされてなんだよー」とぼやきたくなることも多かったものな。
それだけ大工は何でもできるという事なんだけどね。
外構屋の社長のお父さんも出陣して施工してくれていました。
お父さんが「厳しい修業を超えないと一丁前にはならん、逃げたら全部半端で大したことはない」と鋭い目つきで話してくれました。厳しく理不尽な経験を重ねた人は、凄みがある。何歳になってもできる。最初から質を求めてはならない。最初は数です。数をやることで自然と質が上がる。その質はいつまで経っても下がらない。
ちよっとした時間だったけど、元気もらったよ。