城址探訪すると城下町に武家屋敷が残っていて、それが建築デザインの勉強にもなってて一石二鳥。
何とも落ち着きがある空間は細部のディテール、パーツの設えから生まれているといつも感じます。
建物は細部です。壁紙の種類とか床がどうだということより、細部のパーツと壁、床がマッチングしているかということだと思います。
釘隠し。色んな種類があって、これは部屋ごとの格式でチョイスしているんではないかと思います。
風呂敷型?金粉包み?時代劇で見かける小さな袋に金目のものを入れる袋型。
細かな打ち込み仕立てがすごい。
これは何のデザインかはわかんないですが、菱目で中央に花、そして漆塗りの丸いもの。鈍い光沢が美しい。
これも漆なのかなと思いますが、奥の白っぽい丸いものは何だろうね。
襖の引き手。本物の金箔仕上げ?
これも中央に菱目型の細工がある。形状も楕円ではなく、四方に膨らみを作っている。凝っている。
これも引き手。波と海鳥が掘られていてすごい。
今でもこういう凝ったものは販売されているが、昔のものと比べると風格が違う。
一芸に秀でた職人が昔はたくさんおり、漆塗らせたら天下一品、彫り物させたら凄腕といった具合で確固たる分業制だったようだね。多機能工ではなく、その分野で特筆した能力を持つ人達が一つのものを作る。
昔の建築も然り。
大工、左官、建具師、石工、鳶、飾りなどその道のプロ。引き手や釘隠しも飾り職人と一言では片付けてはならないほど専門のプロが何人も携わっている。
こんなことを考えて見ていくと楽しいですよー。