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水平剛性の重要性

60年前の木造家屋の耐震化のご依頼があり、現況間取り図を入れてウォールスタットで検証すると・・・

ねじれて倒壊するパターンでした。
ねじれは水平剛性に起因することが多い。
ということで2階床の現況チェック。
畳をめくって下地チェックすると・・・

松の荒板。昔はこういう作り方でしたね。
差し金をあてて厚みチェック。何と21㎜あり。

当時の多くは3分板と言って、9㎜程度の板敷が多かったのに、この厚みは特筆もの。

おまけに相しゃくりになっている。
相しゃくりとはこんな形のことを言います。

一枚一枚の板なので面の剛性は弱く、ねじれの原因になる。
板厚が30㎜あって本実仕様で隙間なく並べていればそれなりの水平剛性出るけど、構造用合板にはかなわないのは事実です。
この床の水平剛性を高めるために、針葉樹合板24㎜を貼りつけ、内部壁の耐力を強くすると・・・

窓の部分、壁巾が狭い部分は小破するが、倒壊はしません。
水平剛性がどれだけ大切かを改めて知る機会になりましたぞ。
垂直の壁の耐力壁化、特に2階床の面剛性が耐震化の大きなポイントです。
あと金物類も必須だよ。

柱と横架材の緊結金物、筋交いプレート、ホールダウン金物など。

施工の仕方によって使い分け。
種類多すぎてこの選択が頭が痛いのです(笑)

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