先日カットした築60年のお住まいの和室の欄間。
スタッフがカットする前にこんな風に飾ってくれていました。
何とも言えない暖かくて粋な☆
昔の職人ってオシャレ度が高すぎます。
ナチュラル(自然の木)、オールド・フィーリング(懐かしい感触)、ノスタルジック(哀愁)、craftsmanship(職人魂)・・・こんな言葉が出てくる私です。
今多くつくられている家とは真逆の世界だと思います。
ナチュラル(自然の木)ではなく、新建材で見た目がきれいなもの。
オールド・フィーリング(懐かしい感触)はなく、全て最新のトレンドで時が流れると廃れる。
ノスタルジック(哀愁)を感じさせる経年変化の美はなく、時間が経つとただ古くなる。
craftsmanship(職人魂)は今の日本の家づくりでは邪魔もの扱いで、職人が不要なつくりかたや建材が大半。
大工始めた頃は、このような粋さ感じる仕事が多かったけど、もうなくなってしまった。
今ならこの業界には入りませんわ(笑)
先日、とあるお客様とお会いしました。
たくさんの質問事項がずらりと並ばれていて、一つずつ私なりにご返答。
気密
→気密は省エネの基本ではないし、国の施策に気密に関しての記載はない。そして換気扇が回りっぱなしの家っておかしくない?大切なのは断熱。自分の家ならそうする。断固気密はやらないと。
目的は暖かく涼しく省エネ。省エネの指標計算は断熱性能です。気密はない。
気密気密と何度も刷り込んでお客さまを洗脳させる某大手メーカーがいるけど、結局は売りたいがためのトーク。
家づくりはものづくり。ものづくりには使命感を持って取り組んでいる。
お客様の心には寄り添いますが、ものづくりの幹となる考え方を曲げることはお客様に迎合する営業です。それはしない。培ってきた技術・知識・知恵で今ご提案しているお住まいがある。
それをお客様に合わせて契約しようなんて腐った心を持ってはならない。
そんなことを改めて誓った時間。
貫くマインドはこの写真の欄間のように、60年経っても変わらないものの美しさがあるからです。
妥協したらオーナー様怒るよ。そういうオーナー様とお付き合いしてきたから。